伝統工芸の茶筌(井上若狭製作)
高山茶筌Takayama Chasen
井上 左弓[ 井上若狭 ]
Sayumi Inoue [ Inouewakasa ]
茶筌作りは一子相伝、夫婦二人三脚。高山地域の家ごとに伝わる秘伝。そんな茶筌作りの家で育ち、嫁入りしたのも茶筌の工房「井上若狭」。小さなころから慣れ親しんできたため即戦力だった。工程の終盤、息をのむほど繊細な作業が妻・左弓の仕事。茶筌は茶道家だけのものではないと、茶筌の伝道師として全国で実演活動している。2016伊勢志摩サミットメディアセンターでも実演と展示を行う。
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工房沿革・受賞履歴
1975通商産業省伝統的工芸品指定
19802代目井上若狭 継承
1990第2回奈良県工芸青年作家展で優秀賞受賞 奈良県高山茶筌生産共同組合理事就任、同専務理事就任
1998伝統工芸士認定(井上 充生)
2002近畿通商産業局長表彰 受賞
2008経済産業大臣表彰 受賞
高山茶筌について
高山茶筌は室町時代に茶道の誕生とともに大和高山で生まれ、約500年の歴史を誇る。
その製法は城主一族の秘伝として、代々後継ぎのみに「一子相伝」の技として伝えられ、現在、奈良県生駒市高山地域は全国の茶筌の約9割を生産する日本最大の産地となっている。
その緻密で精細な技法が国内外で高い評価を受けているなか、伝統工芸士・井上若狭の茶筌は、使い込むほどに魅力が深まる茶道具として業界最高峰の呼び声が高い。
伝統工芸 高山茶筌
工程によって使い分ける自分仕様の道具類
夫婦二人三脚
D4 高山茶筌
16等分に割り一片ごとに皮と肉に分ける
更に包丁を入れ 切り目から手で裂いていく
味が決まる重要な工程 味削(あじけずり)
内側に丸くなるようにしごき、形をつける
一本づつ両側を削る 面取(めんとり)
二周編み根元を補強 下編〜上編