大阪欄間Osaka Ranma

木下 朋美[ 木下らんま店 ]

Tomomi Kinoshita [ Kinoshita Ranmaten ]

木材の集散地であった大阪の堀江・横堀で発展を遂げた大阪欄間。そんな堀江の欄間職人にルーツをもつ「木下らんま店」の長女、木下 朋美。生活様式の変化によって減り続ける欄間に変わり、寺社彫刻やインテリア、看板彫刻の仕事をこなす。日本を代表する匠である父親とはひと味違った女性ならではの感性で、伝統技法と木の魅力を伝えたい、と大阪欄間の広告塔として商品開発と発信に取り組んでいる。

工房沿革・受賞履歴

1969木下らんま店創業

1975通商産業省伝統的工芸品指定

1979伝統工芸士認定(木下 文男)

1994大阪工芸展一圭賞 受賞

1996近畿通商産業局長表彰 受賞

2003経済産業大臣表彰 受賞

2013瑞宝単光章 受章

2015大阪府伝統工芸士認定(木下 朋美)

大阪欄間について

欄間は奈良時代から寺社建築への採光を目的に作られた。後に彫刻等の技巧を凝らしたものが貴族階級の住居にも使われるようになり、江戸時代以降、一般住宅にも普及。これに伴い木材取引が多く行われている大阪に伝播、定着したようである。
名工 木下文男の木下らんま店は、主に屋久杉の木目を生かして立体的に彫り出した彫刻欄間、桐の肌と透かし模様が調和した透かし彫欄間などを得意とし、洗練した軽やかさを備えた表現を今に継承しながら新たな可能性に挑戦しつづける。

伝統工芸 大阪欄間

彫刻欄間(上)と透かし彫り欄間(下)

使い続けた数多くのノミ

師匠は伝統工芸士の父

D4 大阪欄間

地元の大阪銘木市場で木を選定、仕入れ

必要な大きさに木取りをしたあと下絵描き

下絵に従って彫り進む

ノミで荒く模様を彫り出していく荒彫り

不要部分を切り落として細かく彫る

細部は手元で丁寧に仕上げ彫り

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